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最終更新日:8月28日

自分たちの事は自分たちで決める
(JHR第10回総会で佐藤正良理事長の挨拶=抜粋)

昨今、大きな話題となっている、作業料金の適正化を図るための活動が今後のレッカー業界存続のため必要不可欠の問題である。組合員も承知の通り、関東支部、中部支部の組合員のから、株式会社レスキューネットワークの新料金体系について意見があった。これを受け、5月26日、レスキューネットワークの武井社長、吉田部長、当組合三役、関東支部長、中部支部長、業界部会長と会談した。基本料金1000円という驚く金額設定の根拠、背景を確認し、ならびに、我々の業務の意義、現料金と新料金の差額等を誠心誠意訴える時間を持った。
結論として、6月1日から予定されていたレスキューネットワークの料金改定はJHR組合員に関しては全社、従来通りの料金体系で行うことになったことを報告する。
今後、レスキューネットワークと当組合の料金問題委員会を窓口とし、適正料金分科会を設置し、協議を開始することになった。
組合員のなかには心配する声もあったが、分科会を設置することができたことは大変意義あることと思っている。
また、今回の決定により、組合員の仕事量が減少することがないという点も確認した。
来月早々より、分科会を開催し、建設的に話し合いを続けていくので、是非、支部会において忌憚のない意見交換をお願いしたい。我々役員一同も支部会に出席し、詳細に説明したい。
このように、組合員一同、レッカー業界が一体となり勇気ある活動が重要であることを認識し、この難局を一致団結し、互いを信じ、頑張って参りたい。
自分たちのことは自分たちで決定する、という強い意思を持った業界に成長するためには、全組合員の思い、行動、意識付けをひとつにすることが必要であると痛切に感じている。

22年度高速道路事故車等排除業務協定

 高速道路会社2社の平成22年度「高速道路事故車等排除業務協定会社」の選定結果が発表された。今回は協定期間2年間の東日本高速道路、西日本高速道路の両社が更改したもの。協定者数は、東日本391(前回比+52)、西日本414(同+76)、となり、2社合わせると805、前回に比べて128増加した。
 今回、協定数が大幅に増加したなかで、姿を消したレッカー会社もある。本誌のカウントによると前回協定していて、今回名前がなかったのは約「20社」あり、このなかには、社名変更や廃業なども数社含まれるだろう。
 注目したいのは、レッカーの仕事を継続していながら「非協定」を選択した会社である。この傾向には二つのポイントがあって、ひとつは18年、20年デビュー組で「要件を満たせば誰でも協定できる」という気安さからとりあえず1期2期やってみて、会社の業態に沿わない、あまりメリットを感じなないといったところだろうか。
問題はもう一つで、指定制度時代から高速道路の番人のような存在だったビッグネームが複数姿を消している。理由を聞いてみたら、やはり多いのは「メリットがない」、また「大型を含めて体制を維持していくことが負担。規模を縮小した事で協定もやめた」というような現実的な声もあった。
さらに、辞めた会社のとしては、協定しなくても高速道路上の仕事がなくなるわけではないという心理も働いているだろう。
ここには、メリットがなく、負担は大きいというような損得勘定だけでなく、以前のような選ばれた者だけが持つ使命感が薄れてきたように思う。
今回2社だけの選定結果を見る限り18年度から始まった拡大路線はその目的を達しているようようだが、既存の協定会社との関係を維持するような施策があってもいいのではないだろうか。
冠詞に道路名がついたような会社、たとえば「東名の○○さん」というような存在は、俺がこの道路を守るという商売抜きの使命感があったように思う。

兵庫県レッカー協同組合が一般貨物運送許可取得
事業協同組合初の緑ナンバー、神戸と姫路で

 兵庫県自動車修理業・レッカー事業協同組合(神戸市中央区、辻本博理事長)は、このほど、事業協同組合名義で一般貨物自動車運送事業の許可を取得したことを公表した。協同組合では初めてとなる緑ナンバーの積載車が許可された事になる。同協組は兵庫県内の修理会社とレッカー会社17社で昨年設立、今回緑ナンバーの認可を受けた積載車は7台。さらに8台を追加申請している。
 兵庫県自動車修理業・レッカー事業協同組合は、運行管理者4名、経営者2名ほか整備管理者、危険物取扱、クレーンなどの資格を取得したうえで、近畿運輸局貨物課(大阪)を窓口に、緑ナンバー取得を申請した。
 ここで問題になったのが定款で、事業の中に一般貨物運送をどのように盛込むか、組合の出資金を貨物運送許可を取得するための資本金にどう当てはめていくか、1社あたりどのくらいが適当か、この辺が難しかった。2回3回と定款を変更して条件を揃えていった。
 また、同組合が、兵庫県知事単独の所管で、貨物運送などの事業をどの組合員も行っていなかったことで、組合員に運送事業者がおらず、組合に運送許可を与えても組合法でいう『相互扶助』には抵触しない」という解釈が成り立った。 
 本年3月13日、組合の神戸営業所に7台の緑ナンバーが誕生した。これは、全国的にも物流二法(1990年12月に施行された貨物自動車運送事業法と貨物運送取扱事業法)が施行されてから以来初、おそらくそれ以前にも例がない事例と思われる。同時期に大阪の組合でも許可が下りたという話が伝わっているが、前代未聞である事は間違いがない。
 神戸営業所の7台はすべて積載車。うち2台がクレーン付。続いて姫路営業所で8台を申請中で、最終的には20台を目標としている。
実際に取り扱う商品については、「積載車の緑ナンバーを目的に取得したもので、車両以外は基本的に運ばない」という考え。

特集 料金、発注、責任…求められる基準作り
  レッカー会社とアシスタンスの不透明な関係

 金融危機が世界を覆い、経済が急速に悪化しており、レッカー・ロードサービスの分野にも影を落としている。ただ、事故処理レッカーとは別に車のトラブルに対応するロードサービスの出動機会は増えている。この市場を膨らませてきたのはアシスタンス会社の力によるところが大きく、ロードサービスを気軽に安心して以来できるような体制をつくってきた。その一方で、出動業者が拡散し、作業料金も下落している。仕事を発注する側と請ける側という力関係は年々偏り、今やアシスタンスから新しい条件や仕組みなどが打ち出されても、レッカー会社はそれを拒否できる立場にない。これまであまり触れることが無かった、この危うい構造について取り上げてみたい。
 ロードサービスが、保険会社やカード会社の顧客サービスとして付帯されるようになっておおよそ10年になる。5年を過ぎたあたりからユーザーに浸透し、知名度も上がり利用者の裾野も一気に広がった。これは今なおとどまらず、まだまだ底を見せていない。
 ロードアシスタンスのビジネスが定着すると同時に10年の歳月を経て、レッカー会社のアシスタンスへの高い依存度は高まるばかり。発注する側と請ける側の力関係が明確になってきている。アシスタンス会社のマーケティングは、まず業者を囲い込み、セミナーやミーティングを開催して自社に対する忠誠心を高めてきた。この一連の動きの狙いは、要請先の確保だけではなく、作業料金の値下げや手数料などの徴収による、業者への支払いを抑えるという狙いがある。昨年あたりは、条件面だけでなく、新しい仕組みやビジネスモデルなどが紹介された。レッカー会社は、これらの案件を検討、拒否できる立場にはない。どころか、干されるのが怖くて、遠方から金と時間をかけてこのような通達の場に参加る。少数で、効率的にシフトを組んでいる会社はつらいだろうが、ここでもロイヤリティが試される。
このまま、レッカー業者の収益がなおも悪化していくようだと、ある程度の規模を持つ業者も体制を維持することが難しくなる。大型レッカーは必要ない、何人も抱えていたらやっていけないから半分にしてアルバイトでカバーしよう、というような自衛策をとるレッカー業者がすでに出てきている。
 単価は下げていないというアシスタンス会社もあるかもしれないが、一昨年来の燃料費の高騰や携帯電話やパソコンなどの導入、個人情報保護法などの施行によるレッカー業者の負担増に斟酌した策が取られているという話は聞かない。
 昨年は石油価格の乱高下が大きく注目されたが、基調としては食料品、日用品など総じて値上がりした。関連で言えばトラックを含む自動車、そして自動車保険。JAFもこの4月からロードサービス料金の実質値上げに踏み切る(本誌別掲)。
 しかし、アシスタンス依頼による作業料金は、本誌の推定によるとこの5年で平均10%ほど下がっている。この内訳は、手数料(事務手数料/協力費)という項目が中心になっている。経費や諸もろの物価が上がっているなかで、将来も含めて一向に上がる気配はない。
 料金は平均して10%下がったと記したが、なかにはもっと下げ幅が大きい業者もいる。いわゆる「量を出すから○%安く」という個別交渉だ。以前にも記したが、料金は絶対的なものであるのに対し、量(依頼件数)というものは変動要素が強い。値下げに応じてから一定期間は件数が増えたが、しばらくしたら元に戻った。これは、競合会社も同じ条件を飲んだということではないだろうか。まことに不透明だ。件数が増えた分(以前の実績より)について、価格を下げるという話なら納得がいくが
 レッカー会社をランク付けするならば、Aランクの業者はA料金というように、作業料金もランク別にするべしという意見もある。また、しっかりやってくれるところは、料金を上げると話しているアシスタンス会社もある。
 作業料金に関して、アシスタンス会社は「業者さんの方から、安くやりますから仕事くださいって言ってくる」というような側面もあることは見逃せない。

速報 トレック 初の小型旋回レッカー披露
SADR「432TR」日本向け特別仕様が上陸、完成

 トレックは、9月18日、横浜市内のホテルで小型レッカーの新モデルSADR「432TR」の発表会を開催した。同社が日本総代理店となっている中国・YUEHAI社が製造した日本向け特別仕様車で、最大の特徴はレッカーブームが180度旋回する。小型の旋回式レッカーは、量産モデルとしては世界にも例がない。4本のアウトリガ、新型のアンダーリフトも装備し、完成車渡しで1000万円を切る価格を想定している。
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 432TR(トゥイングローテーター)は、メーカー、輸入元、販売代理店の3者が2年がかりで協議、試行錯誤を重ねて完成したもので、レッカーブームの角度を少し変えられれば、90度でも旋回すれば、という要望に応えたもの。
 ブームの中心的な作業は、事故車を引き出す、引きずるなどのシーンが考えられるが、固定ブームでは、レッカー車の位置取りがポイントになり、横引きすると能力を発揮できないばかりか、ブームを損傷する恐れがある。道幅が狭いなどの条件下では、ブーム(ウインチ)がの能力を生かす事ができず、対象が乗用車であっても、大型クレーンにより、遠方からアプローチするなどの方法が採られていた。ブームが旋回する事により、対象物とフックアップポイントを調整する事が可能になり、小型レッカーの作業範囲を格段に広げる事ができる。
 また、今回採用されているブームは、ブームポストがキャブ高を上回ることなく、近年需要が多い地下駐車場などの高さ制限もクリアする。
 発表会には、3台の432TRが完成車として公開された。トレックの販売代理店が架装したもので、五味原自動車工業(ふそうキャンター3.5t)、スターレッカー栃木(日野デュトロ3t)、時信レッカーセンター(いすゞエルフ3.5t)の3台。ホイールベースは、いずれも2800mmクラス。
 レッカーブームは、キャブ後方に向けて180度半旋回、任意の位置で停止できるが、45度刻みでロックピンにより固定することも可能。ブームは3段で、最伸長時3567mm。最高フック吊り上げ高は3808mm。ブームは新設計の6角柱を採用し強度を高めている。能力は54度起立時1.8t、最伸長時でも1.2tを確保している。ウインチは3tを2基搭載。
 ブームの旋回方式は、シリンダーによるチェーン駆動で、マウント位置にM字型にレイアウトされたチェーンによりギヤを回転させることにより、マウント位置を低く、ブームの高さを抑える事に成功している。
 アウトリガは、フロントが差違えのH型、リヤは斜め張り出しタイプ。
 アンダーリフトも新設計で、SADR小型モデルに比べてパワーアップしている。2段でリーチは1930mm。6tタイプのシリンダーを採用して、能力は収縮時3.65t、伸長時2t。
 装置重量は、約2.4t。今回完成した3台は総重量が若干5tを上回っているが、5t以下に収める事が可能としている。
 このほか、フレームとサブフレームのサイドに12mm厚、高さ40cm、長さ3mのスチールパネルをボルト止めして強度を確保。また全面に電磁バルブを採用して容易にラジコン仕様(オプション設定)を可能にしている。
 価格は、シャシ、架装費込みの完成車渡しで、1000万円を大幅に下回る設定としている。販売目標は1年間で50台。     ※詳細は月刊リカバリー10月号に掲載予定。
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高さ制限2.2mの地下駐車場に余裕で進入   操作盤

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キャブバックの収納庫は、旋回部分がR型にカットされている
ブームロックピン(45度刻み)
ブームを0度に振った状態。ウインチ部は車体幅から出ない
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アンダーリフト
アウトリガ(フロント、リヤ)


福島と大阪で「点灯」、レッカーの緊急自動車
「公益事業用自動車」で民間会社が指定獲得

このほど、レッカーの緊急指定に動きがあり、福島県と大阪府で民間レッカー会社に指定が下りた。事実上、これまで民間に対する指定ゼロの両地域でブレイクスルー(難関突破)を果たしたことになる。しかも複数の会社が複数の台数で一括指定を受けたという事実は、規制に締め付けられている業界にとって大きな一歩といえそうだ。
緊急自動車に関しては、高速道路会社との協定締結という要件を満たせば、指定を拒否される理由はない。しかし実情は、都道府県によって受け入れ態勢などに相違が見られていたが、この7月から8月にかけて、両地域で民間レッカー会社として初の緊急自動車指定を獲得した。
福島県では、昨年の3月に開かれた国会答弁の内容を根拠に同年4月、地元警察署に緊急車両指定を申請した。緊急自動車要件の第6項(電気事業、ガス事業その他の公益事業において、危険防止のための応急作業に使用する自動車 )に該当するという解釈で訴えを続けてきた。
今年5月になって改めて質問書と要望書を提出して回答を求めていたところ、7月30日に保有車両5台が緊急車両の指定を受けるに至った。民間のレッカー会社では福島県下で初のケースになるという。
 その後県内の同業者に呼びかけて資料を集め、申請書を作成して提出し、この8月に県内の5社25台、合計6社30台が緊急車両に指定された。
 今回のケースでは、「高速道路走行に限定」、「東日本高速道路との排除業務協定を前提とし、協定解除の場合は指定証を返納する」という条件が付帯する。また、陸運局へ車両の持込はせず、車検証の記載変更(構造変更ではない。あるレッカー車の例では、『形状』は『公共応急作業車』ではなく『キャブオーバー』となっており、ナンバーは『1』となっている)。
阪神高速協定の3社6台
大阪府のケースは、3年越しで各方面に訴えを続けてきており、陸運支局とのやり取りのなかで、支局の方から大阪府警に照会が行ったという逆の流れによって、初めて府警で申請を受ける体制になったということである。改めて阪神高速との協定を要件に申請した。
8月28日、阪神高速・大阪地区の3社に各2台ずつ緊急自動車の指定が下りた。
これまで民間レッカー会社の申請を受け入れなかった道府県は14あると見られ、福島県と大阪府で指定が受けられたことにより、民間レッカーに一切指定を出していない道県は、以下のようにまだ12もある(推定)。
北海道、青森県、新潟県、富山県、愛知県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、徳島県、高知県。
今回指定を受けた2例は、どちらも高速道路との協定が要件として認められたものだが、他の地域では協定会社であっても、まだ申請が受け入れられていないケースの方が多い。また、すでに「実績」がある都道府県においても、緊急指定自動車の台数に制限があるという理由で新規に指定が下りないという状況もある。
ただ、高速道路会社との協定という要件は、何か他人任せのような気がしてならない。民営化によって各社協定内容に違いがあるし、緊急自動車の指定は原則として期限はないが、高速道路会社との協定は期間が設けられているという点にも矛盾がある。警察で申請者を個々に審査するというは現実的でないかもしれないが、貨物運送事業のように、一定の要件を満たせば許可するような透明性、公平性も求められる。指定を得るということが早い者勝ちであってはいけない。
※月刊リカバリーでは、この問題については今後も折に触れて情報を収集して紹介していきます。つきましては読者からの情報提供をお願いします。自社のエリアの装着状況(過去と現在、他の業界や組織の例)、取締りの実態、許可申請した場合の対応など匿名でも結構です。

日本の「小型定番」候補が上陸
センチュリーメトロ1の設計思想

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 センチュリーの小型レッカー装置「メトロ1(METRO1)」がこのほど日本に上陸した。小型レッカー装置の定番として日本でも数多く使用されているアンダーリフト・センチュリーF1のリフト垂直格納タイプで、重量バランスを考慮してリヤではなく車軸間のミッドマウントにしていることが特徴。
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メトロ1は、米国でアナウンスされてすぐにニューヨーク市警から数百台の受注(?)があったというセンセーショナルなデビューを飾った。メトロ1の原型は小型車用アンダーリフトの定番・F1と同等の能力を有し、リフトの垂直格納を可能にしたタイプということになる。F1のようにリヤに装着したまま、格納させることも技術的には可能だが、重量バランスが後ろに偏りすぎるために、リフトの基部を車軸間(というよりキャブバックに近い位置)に設け、「へ」の字型の長いリーチの先にアンダーリフトを装着している。
まず、ボディーは、スチール、アルミ、FRPと揃っているが今回のボディーはアルミで、左右セパレート形式。2本の角パイプでボルト止めしている。この意図は、万が一どちらかのサイドを損傷した場合に交換が容易。併せて架装性も向上している。これまではクレーンなどで吊り上げてシャシの上からかぶせる形だったが、セパレートのアルミボディーは、二人で前と後ろを持って持ち上げ、横から簡単にセットすることができる。
また操作レバーのレイアウトが、縦一列に変更になった。内部も変わっていて、以前は左右の操作レバーはロッドでつながっていたが、レバーを差し込む穴が長く使っていると広がったり、融雪材により腐食していくことがあった。そこでロッドに変えてワイヤーを採用した。ワイヤーであれば常にテンションを保っていくことでレバーの動きを確実にバルブに伝えることができる。
コントロールバルブを荷台上面に配置した。整備性を考慮したもので、4本の蝶ネジを指でまわしてカバーを外すと8個のバルブからホースが出ている。これまではシャシの下側にあったので、寝板などに乗って潜り込まなければならなかったが、立ったまま作業できる。架装業務もしやすくなる。
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今回取材したメトロ1は日本向けで、日本のユーザーを想定した仕様になっている。だから本誌56号で紹介した米国オリジナルモデルとはアンダーリフト先端の形状などが異なっている。今後、試験運用をしていきながら改善点などを抽出し、細部の仕様を詰めていくことになる。価格や発売時期は未定。

違法駐車排除業務、民間開放に道
「指定車両移動保管機関」制度廃止

 2007年道路交通法の改正案が国会審議を通過、これまで交通安全協会が独占していた違法駐車・放置車両の排除業務が、他の民間会社や協同組合を含む法人に開放されることになった。これは、「指定車両移動保管機関」制度の廃止に伴うもので、いわゆる駐禁レッカーの業務そのものではなく、移動手数料の授受や出頭者の窓口業務などで、これに業者の手配も含まれる。すでにいくつかの警察署ではこの3月で、安全協会との契約を打ち切っている。この改正道交法の施行は、交付から1年以内とされており、制度廃止以後の動向など未確定の部分もある。
 2007年道路交通法改正案は、次の3本柱で構成されている。
●飲酒運転の厳罰化
●自転車の交通ルールの厳格化
●高齢ドライバー対策等の強化
 この改正案の、5.その他に「警察署長が移動保管した放置車両に関する規定を整備するとともに、指定車両移動保管機関に関する規定を廃止する」の項目がある。
 改正により廃止が決まった指定車両移動保管機関とは、昭和50年代後半から、違法駐車台数が増加したことから、これに対処するために導入された制度である。
 指定車両移動保管機関は、公安委員会が、公益法人であって、違法駐車車両の移動及び保管に係る事務の全部又は一部を適正かつ確実に実施することができると認められるものとして指定する者であり、警察署長は、違法駐車車両の移動及び保管に係る事務の全部又は一部を指定車両移動保管機関に行わせることができることとされている。(道路交通法第51条の3第1項)
 指定車両移動保管機関が車両移動保管事務を行ったときは、当該車両の運転者等又は所有者等は、実費を勘案して都道府県公安委員会規則で定める額の負担金を当該指定車両移動保管機関に、その定める期限までにその定める場所において納付しなければならないこととされている。
 となっている。ここでいう公益法人は交通安全協会のことで、これまでは全国の安協が独占的に指定車両――の指定を受けてきた。委託されていた業務内容を要約すると、レッカー移動の手配や、出頭者に対する窓口など事務手続きで、たとえばレッカー料金の納付先が「交通安全協会」となっていることらもわかるように、レッカー移動手数料1万4000円(東京都の場合)のうち、約1万円がレッカー業者へ、約4000円が交通安全協会に流れるような仕組みになっている。
06年6月からスタートした、いわゆる駐車違反取り締まりの民間委託(駐車監視員制度)との関連付けはされていない。駐車監視員は「放置駐車違反」の有無の判定をすることができても、その違反車両がレッカー移動の対象となるか否かの判断をすることまで求められていないからだ。
ただ、法改正によって駐車監視員が属する放置車両確認機関が、そのままレッカー移動事務の委託を受けるようなことになれば、民間監視員による直接のレッカー移動の手配が可能となる。こういう流れになれば、レッカー移動の業務は激増することになるが、制度廃止の理由として、違法駐車車両そのものが減っていることを上げている。
 この改正案の施行は、平成20年度当初から施行予定という情報もある。これまで安全協会が独占してきた業務がどこに、どのように流れるのか、公安委員会や警察の動きが注目されるが、方向性としては(1)警察が内部処理する(2)他の民間法人に委託する(この場合、安全協会に変わる法人がすでに決まっている可能性もある。先の「放置車両確認機関」も候補のひとつだ)(3)レッカー移動業務に対応しないという究極の選択肢もある(もちろん放置車両や危険な場合を除いて)などが考えられる。
忘れてならないのが、指定車両移動保管機関制度の廃止とセットで「保管車両の所有権の移転を短縮化」する項目もある。業務の民間委託ということになれば、保管機関も6ヶ月から3ヶ月に短縮され、持ち主の所有権が消滅するという内容が、委託を受けた民会会社にも適用されると解釈できる。

首都高速道路の協定会社に緊急自動車指定交付

 首都高速道路株式会社の保全・交通部交通管理グループによると、同社が協定を締結しているレッカー会社は先ごろ東京管理局(東と西)で緊急自動車指定証の交付を受けた(月刊リカバリー54号既報)に続き、神奈川管理局においても交付された。内容は以下のとおり。
●取得車両
<西東京管理局>
レッカープラザ:大型車1台、小型車1台
<東東京管理局>
下沢自動車:小型車1台、トータスカーアシスタンス:小型車1台、ホットスタッフ:小型車1台
以上計大型車1台、小型車4台。公付日:19年2月14日。運用開始:19年3月1日。
<神奈川管理局>
ヤマグチレッカー:小型車1台、相模レッカーサービス:大型車1台、湘南ロードサービス:大型車1台、矢向自動車工業:大型車1台、ハマレッカーアンドライン:小型車1台
 以上計大型車3台、小型車2台。公付日:19年5月7日。運用開始:19年5月28日。
緊急走行の研修は、2月22日東東京管理局において、5月28日神奈川管理局において上記会社の社員を集め実施した。
 首都高では以前から全社上げて事故処理の迅速化に取り組んでいる。その施策の一環として交通管理グループは、事故車等排除業務協定会社の緊急自動車指定取得を18年度のグループ目標としての活動を推進してきた。
具体的には、1年ほど前から各管理局が窓口となって警察に申請、数十回足を運んで意見交換、警視庁管轄については上記の成果を得た。以前から緊急自動車の許可を取得している会社もあり、大型、小型合わせて10台を追加した形になる。

レッカーの緊急自動車 公益事業用が該当
高速上の業務、24時間体制、協定が要件

今回は、レッカー業界でもっとも注目されている赤灯=緊急自動車について、その法的な定義から、指定を受けるための手続き、警察庁の見解などについて現況をまとめた。結論から言うと、一定の要件を満たしていれば、レッカーは「公益事業用自動車」として、緊急自動車の指定を受けることが可能ということになる。
 警察庁の見解は以下のとおり。
「警察、公安委員会、地方運輸局の役割分担」は、公益事業用自動車を緊急自動車として使用する場合は、管轄する警察署を通じて申請し、公安委員会から指定を受ける必要がある。指定の権限は公安委員会にあり、各都道府県の警察は事務手続きを担当する。地方運輸局は、自動車の登録と車両そのものの安全に関して保安基準に合っているかどうかを検査する業務を行っている。
「緊急自動車として指定するための要件」 公益事業用自動車の場合、緊急自動車として使用するためには、事業の公益性等が必要となる。事故車や故障車の救援活動が、公益事業といえるかどうかの目安としては、(1)高速道路における交通の障害物(故障車や事故車)を救援、排除し円滑な交通を確保するものであること(2)勤務体制を整備して24時間業務をしていること(3)道路管理者と協定があり、要請された事案すべてに対応できること
 等が挙げられる。この三つが判断材料のすべてというわけではないが、対象となる車両ごとに、こういった要素を総合的に判断して公益の事業であるか否かを判断することになる。
 「緊急自動車の指定台数と種別」
 緊急自動車の指定を受けている車両の台数は完全に把握しきれているわけではないが、17年8月現在、全国で約15万7000台となっている。このうちレッカー車の台数は、日本自動車連盟531台、民間レッカー会社284台となっている。

特集 レッカー産業の位置づけと規模

●ひとつの社会認知−日本標準産業分類
  存在しない「ロードサービス」

 「日本標準産業分類」は、日本におよそ650万社ある企業や事業所における産業の範囲を特定し、国勢調査などの結果を産業別に示すために用いられる。
事業所の「産業」の決定は、その経済活動によって決定するが、複数の経済活動が行われている場合は、主要な経済活動(過去1年間の販売額または収入額の最も多いもの)により決定する。
 産業分類は、大分類、中分類、小分類、細分類からなる4段階のツリー状構成であり、最新の第11回改定(平成14年実施)では、大分類:19、中分類97:、小分類:420、細分類:1269となっている。
 大分類はアルファベットで分かれ、AからDが農林水産業などのいわゆる第一次産業。E〜Fが第二次産業。G〜Qのサービス業が大分類でのレッカー業の居所である。大分類のLが「サービス業」で「自動車整備業」はここに含まれる。ここに分類されないのがQで「他に分類されないサービス業」となる。
 中分類は二桁の数字で表され、Q−90に「その他の事業サービス業」がある。小分類は三桁の数字となり、Q−909に、またしても「他に分類されない事業サービス業」があり、この中のQ−9099「他に分類されないその他のサービス業」があって、ようやく「レッカー事業」はここに存在する。ちなみに9099に分類される『同業』をいくつか紹介すると「新聞切り抜き業」、「鉄くず破砕請負業」、「集金業」、「取り立て業」、「陸送業」、「温泉供給業」、「箔押し業」(印刷業とは別)、「圧縮ガス充填業」(液化天然ガス、液化石油ガスもある)、「プリペイドカード等カードシステム業」、「トレーディングスタンプ業」などの20業種。
●保有台数から市場規模の推測
 日本の自動車保有台数は(16年度末)7548万3000台で、このうち稼動している車両85%とすると、6340万台になる。
日本自動車連盟(JAF)のロードサービス対象台数は1747万台と推定。年間の出動件数はおよそ300万件で、このうち、非会員向けのサービスや重複分(2台出動など)を15%とすると、255万件となり、これを対象台数で割ると、1台あたりの出動比率は15%ということになる。
 軽を含む乗用車の保有台数は560万台。これに出動比率を掛けると、5600万台×15%=840万件となる。故障比率85%、事故比率15%とすると、故障は714万件、事故は126万件になる。
作業料金の単価を故障出動8000円、事故出動15000円で計算すると、
故障:741万件×8000円=571億2千万円、事故:126万件×15000円=189億円、合計760億2千万円になる。
トラック・バスについては上記の741万台をベースに全車稼動とし、出動比率15%とすると出動件数は111万件になる。故障:事故の比率も同等として計算すると、
故障=95万件、事故=16万件で、作業料金の単価は、故障15000円、事故40000円とすると、故障:95万件×15000円=142億5千万円、事故:16万件×40000円=64億円、 合計206憶5千万円になる。
 先ほどの乗用車と合わせると、966億7000万円の市場規模ということができる。
 そして、JAFとアシスタンスで50%シェアということを考えると、この市場(という表現を使うが)はまだまだ取り込む余地があることになる。